ボウネッシーの正体は?ウィンダミア湖の目撃と「4つのこぶ」の写真を追う

湖面から頭とこぶを出すボウネッシーを描いた挿絵 海外のUMA

湖の上に、小さな頭といくつものこぶが現れる。

水面の下には、どれほど長い体が続いているのか。

英国ウィンダミア湖の「ボウネッシー」は、巨大なウナギや蛇を思わせる姿で語られてきたUMAです。

ネッシーに似た名前ですが、舞台はスコットランドのネス湖ではなく、イングランドの湖です。

正体については、2011年の有名な写真にタイヤなどの人工物説がある一方、写った物体そのものの特定には至っていません。

その写真より前にも目撃談があり、一枚の答えが、そのまますべての目撃の答えになるわけではありません。

ボウネッシーとは?湖面を進むこぶと、2006年の目撃談

湖畔の高い場所から見た小さな頭と二つのこぶを持つボウネッシーの挿絵

名前は湖畔の町とネッシーから

ボウネッシーという呼び名は、湖畔のボウネス・オン・ウィンダミアと、ネッシーを組み合わせたものです。

名前には古い怪物の響きがありますが、今回追えた話の中心は2006〜2007年以降の目撃と報道でした。

2011年の音声番組『MonsterTalk』の紹介ページでも、この時期に広まった目撃と、その後の探索活動が整理されています。

ここから何百年も続く古代の伝説を想像したくなりますが、そうした起源を示す原典は、今回確認できていません。

出典:MonsterTalk「Lake Monster Mysteries」の番組紹介

展望地点から見えた「巨大なウナギ」

初期の具体的な話として残るのが、スティーブ・バーニップと妻アイリーンの目撃です。

2006年8月22日付のCryptoworldの記事は、地元紙『Westmorland Gazette』の報道を転載し、二人が湖を見渡すWatbarrowの地点から蛇のようなものを見たと伝えています。

二人の話では、小さな頭の後ろに二つのこぶが続き、長さは15〜20フィートほどに見えたといいます。

メートルに直すと約4.6〜6.1メートルですが、捕獲して測った値ではなく、離れた場所からの見積もりです。

バーニップがたとえたのは、巨大なウナギでした。

首を高く持ち上げる首長竜型の怪物より、水面に沿って低く伸びる姿だったことが、この話の読みどころです。

ここでは地元紙の当時の記事を直接取得できなかったため、同時代の転載を通じて紹介しています。

目撃報道の転載:Cryptoworld「Windermere Lake-Monster Sighting」(2006年)

2011年の写真には何が写った?カヤックの二人が語った遭遇

霧の湖を低い頭と丸いこぶを見せて進むボウネッシーの挿絵

約20秒の観察と、車3台分という見積もり

写真が大きく話題になったのは、2011年2月11日の出来事です。

トム・ピクルズは会社の活動でカヤックに乗っていた際、奇妙なものを見て携帯電話で撮影したと報告しました。

当時のUPI報道によると、見えていたのは約20秒で、大きさは車3台分ほどだったといいます。

肌はアザラシのようなのに、形は見慣れた動物と違っていた、というのが彼の説明でした。

同行していたサラ・ハリントンも目撃したと紹介されています。

ただ、車の台数による大きさの説明も、肌の質感も、目撃者が受け取った印象です。

写真から実測した全長や、採取した皮膚を調べた結果ではありません。

当時の報道:UPI「Briton snaps pic of ‘Bownessie’」(2011年2月18日)

当時の写真を見るなら、切り取りの違いにも注目

この写真と、別の範囲まで写った版を比較できるのが、動物学者ダレン・ナイシュの2011年2月22日の記事です。

写真を見る入口はこちらです:2011年の写真と、広い範囲を含む版を掲載した検討記事。

ナイシュは、こぶの並びだけでなく、広い範囲を含む版の右端に見える暗いものにも注目しています。

何が写っているのかは断定していませんが、怪物に見える部分だけを切り抜くと、周りにある手掛かりが消えることが分かります。

当サイトでは、この写真の転載許諾を確認できていないため、掲載先へのリンクで案内しています。

写真を見るときは、まずこぶの形を眺め、その後で水面や周囲まで視野を広げてみてください。

正体はタイヤ、それとも生き物?写真と目撃談を分けて考える

水面下に体を隠してこぶだけを見せるボウネッシーの挿絵

四つのこぶに、ゴムの人工物という説明

ナイシュが疑問を向けたのは、四つのこぶが近接して並ぶ形です。

彼は、未知の動物の背中よりも、ゴム製の物体などが水に浮かんでいる可能性を考えました。

写真をデジタル加工したのでなくても、実際の湖にある人工物を撮れば、不思議な写真は生まれます。

その後の検討は、調査者ヘイリー・スティーブンズが出演した『MonsterTalk』の番組紹介でも追えます。

そこでは、湖畔で見つかった切れたタイヤを水に浮かべると、似た形になったという比較が紹介されています。

タイヤ説の強みは、こぶの輪郭を具体的な物で説明できることです。

一方、形が似たタイヤが見つかったことだけでは、撮影された物体と同じものだと証明したことにはなりません。

番組紹介も、意図的な仕掛けだったのか、浮遊物を誤認したのかなどは未解決として扱っています。

「タイヤ説がある」と「撮影者が捏造したと判明した」は、違う結論です。

ここでは音声全編の聴取による紹介ではなく、番組側が公開している紹介本文を参照しています。

ナマズ説が出たことと、生息確認は違う

初期の報道には、大きなナマズを見間違えたのではないかという説明も登場します。

ところが『MonsterTalk』の紹介では、スティーブンズが確認した生態学者イアン・ウィンフィールドの説明として、ウィンダミア湖にはナマズはいないという訂正が記されています。

ナマズ説をそのまま「この湖に巨大ナマズがいる証拠」にしてはいけない、という点が重要です。

これは2011年の検討の記録であり、現在の湖の魚類を当サイトが調査した結果でもありません。

2006年のウナギに似た目撃と、2011年のこぶの写真には、別々の観察条件があります。

同じボウネッシーの名前で呼ばれていても、すべてが同じ対象だったとは限りません。

写真の説明に強い説を、見え方の違う目撃談へ無条件に当てはめると、かえって話が分からなくなります。

結論:写真の有力な説明は人工物だが、全目撃の答えではない

結論:2011年の写真にはタイヤなどの人工物説が具体的な説明としてありますが、写った物体の同一性は未確定で、未知の巨大動物を確認した写真ともいえません。

2006年の目撃談まで含めて、一種類の生き物だったと結論づけられる資料も、今回の調査では確認できませんでした。

それでも、小さな頭の後ろに続くこぶを見た人が、巨大なウナギを思い浮かべたという話には、湖のUMAらしい面白さがあります。

水面の上に見える一部分から、水中の大きな体を想像してしまう。

ボウネッシーは、その想像が目撃談から写真、そして検証へと育っていく過程をたどれる怪物です。

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