ユーカリの向こうから、二本脚の巨大な爬虫類が出てくる。
ブルンジョルは、オーストラリアに生き残った肉食恐竜のような姿で語られるUMAです。
小さな前脚と大きな頭、重い尾という輪郭は、まさに恐竜を連想させます。
道路沿いの目撃談だけでなく、足跡を探したという人々の記録もあります。
ただし、それらは生きた恐竜が科学的に確認されたという意味ではありません。
報告した人と、調べた範囲を分けながら読みます。
ブルンジョルの姿|二本脚で歩く巨大な爬虫類

小さな前脚と、重い尾を持つという獣
この怪物を繰り返し紹介した研究家の一人がレックス・ギルロイです。
自身の2018年のニュースレターでも、オーストラリア北部の恐竜に似た巨獣としてブルンジョルを説明し、絵を載せています。
ここで確かめられるのは、ギルロイがどのような怪物を想定していたかです。
絵が大きく描かれていることや、恐竜の名前が添えられること自体は、動物の同定にはなりません。
古い先住民伝承という紹介は慎重に読む
紹介記事では先住民の古い伝承との結び付きも語られます。
しかし、誰がどの言語で語った記録なのかを確かめず、オーストラリアの先住民全体が同じ怪物を信じていた、と広げることはできません。
本記事では、ギルロイらがそう紹介していることと、個別の伝承の採録を確認できたことを区別します。
古さを強調するだけで、目撃談の確かさが増すわけではありません。
1970年の道路沿いの目撃談|二人が見たという巨体

フローラビルからフリンダース川へ
ギルロイらの文章を転載した2018年のブログには、ジャックとジェーン・マルホランドの話があります。
1970年9月9日午前11時ごろ、フローラビルからフリンダース川へ向かう車から、藪を動く大きなものを見たとされます。
斑模様の皮膚と、高さ20フィートほどのティラノサウルスに似た姿が語られます。
約6メートルという高さは、計測値ではなく、話の中で示された推定です。
この出来事を掲載当時の新聞や本人の録音まで戻って確認できたわけではありません。
日時が細かく書かれた再話でも、一次証言と同じ強さの資料にはなりません。
足跡や絵は、どこで確かめられる?
資料2のギルロイのニュースレターでは、関連する主張や挿絵を読むことができます。
ただし、そこで紹介される別の恐竜型の足跡を、すべてブルンジョルの現生の足跡へ置き換えるべきではありません。
絵、足跡とされるものの写真、動物そのものの写真は、それぞれ別の資料です。
今回確認した範囲では、生きたブルンジョルを確定できる撮影記録にはたどり着いていません。
捜索は行われた?ブルンジョルの正体を考える

2015年の捜索者が書いた「情報なし」
創造論の立場から恐竜を紹介するGenesis Parkは、2015年1月の捜索を自ら報告しています。
アデレードからアリススプリングス方向へ進み、聞き取りや夜間の観察などを行ったものの、該当する情報を得なかったと記しています。
存在を期待して探した側にも、成果がなかったという記録があるわけです。
もっとも、その行程だけで北部を含む大陸全体を調査したことにはなりません。
同記事は大型オオトカゲの誤認という可能性にも触れますが、個々の目撃を照合して確定した結論ではありません。
候補の提示と、特定の事件の解決は分けて読む必要があります。
結論:恐竜を思わせる話はあるが、生存確認には至らない
結論:ブルンジョルには恐竜に似た巨獣の目撃談と捜索記録がありますが、確認できた資料から恐竜の生存を結論することはできません。
具体的な話の多くは後年の再話で、捜索者自身の不発の報告も残っています。
広い土地のどこかに、まだ見つからない獣がいるのではないか。
その想像を支える話だからこそ、どこで、誰が、何を確かめたのかまで読むと、未知の部分を過大にも過小にもせず楽しめます。


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